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  3. 透析患者
病室

約32万の患者数

腎不全の末期症状において、腎機能の機能低下を人工的に補う役割を果たすのが人工透析です。
2014年末現在で、日本に約32万人の人工透析患者が存在すると言われています。
今後、透析人口は増え続けるのでしょうか?

透析医療分野では、透析機器に関する技術の発展や、医療技術そのものの進歩が継続的になされており、これによって技術が高度化し、医療が標準化されたとも言われています。
透析技術の進歩で重症な合併症を患った患者さんでも透析をすることができるようになりました。ここでは、これからの透析人口のトレンドについて考えてみたいと思います。

これまでの透析人口の推移

日本透析医学会統計調査資料によると、日本の透析人口は1966年の調査開始以来、一貫して増加しています。
透析医療の業界は一般の医療業界と比べると異質ともいえる状況です。
厚生労働省が公表しているデータによると、一般病院は1990年をピークに減少を続ける一方で、透析部門を新設する病院の数は増加しています。

比較できるデータが存在する1995年~2000年を一例に比較すると、一般病院が3.4%の減少、透析部門を新設する病院の数は6%増加しています。
透析人口は、高齢化とともに今後も増え続けるとも、高齢化以上のスピードで増加するとも言われています。

これからの透析患者

透析が必要な患者の増加は今後も続くのでしょうか?
この問いに対して、日本透析医学会が発表した見解は、これまでの見解とは真逆であり、透析人口はここ数年で減少に転ずる、というものです。
実際、透析人口の年間増加率(増加速度)は年々減少し、1984年の年間増加率は12.8%であったのに対し、1994年は7.0%、2004年は4.4%、そして2009年は2.6%と、足元は急速に低下しています。

この調子で増加率にブレーキがかかれば、2015年か2016年にも増加率は0%になります。
そして、2017年には透析人口は減少するというのが日本透析医学会の見解です。
いったい、なぜなのでしょうか?続いて透析人口の内訳についてみていきましょう。

透析人口に占める患者さんの背景

長期間透析医療を受けている患者さんは毎年約1歳ずつ高齢化しているといわれ、既に平均年齢は64歳を超えています。
また、新しく透析を始める患者さんの年齢も毎年約1歳づつ高齢化し続けており、平均年齢が66歳を超えています。
これは、人口の高齢化以上のスピードで透析患者さんの高齢化が進んでいるということを意味しています。

さらに、糖尿病や高血圧の管理向上による原疾患の減少が新たに透析を始める患者さん自体も減少しています。
ここから推測されることは、新規に透析医療を受ける人口の減少と、現在透析医療を受けている患者さんの高齢化に伴う死亡数の増加から、透析人口は減少するということです。